介護老人保健施設の看護師の仕事内容とは?

介護老人保健施設で働きたい

介護老人保健施設とはどういった施設なのでしょうか。

「ろうけん=介護老人保健施設」は、介護を必要とする高齢者の自立を支援し、家庭への復帰を目指すために、医師による医学的管理の下、看護・介護といったケアはもとより、作業療法士や理学療法士等によるリハビリテーション、また、栄養管理・食事・入浴などの日常サービスまで併せて提供する施設です。

(引用元:公益社団法人 全国老人保健施設協会

介護老人保健施設(老健)とは、特別養護老人ホームと病院の中間的な施設になります。入院は必要なくなった病状が安定している要介護者に対して、通常の家庭生活へ戻れるようにリハビリなどの機能訓練、医療、看護、介護などを提供します。介護老人保健師施設(老健)でも、医療行為は行いますが、病院とは違い、病気の治療の為ではなく、介護を必要とする高齢者の在宅復帰を目的にリハビリを中心とした看護・介護を行います。

介護老人保険施設(老健)は特養のように、長期の入所期間を目的としてはいません。そのため、介護老人保険施設(老健)の入所期間の目安は3ヶ月から半年が目処とされています。平均の要介護度も他の2施設(特別養護老人ホーム【特養】、指定介護療養型医療施設)と比較すると低くなっており、平均の要介護度で3前後と言われています。そのため、介護老人保険施設(老健)の入所者は、リハビリテーションを必要とする方が主になるのが特徴です。

介護老人保健施設(老健)での看護師の役割

介護老人保険施設(老健)では、医療・看護も行うため、医師、看護師を常時配置する義務があります。そのため、介護老人保険施設の運営者の7割は医療法人が運営主体となっている施設になります。病院勤務の看護師と比較すると、介護老人保険施設(老健)勤務の看護師では、医療処置を行う時間は少なくなりますが、お一人一人とじっくりと時間をかけて関わる事が出来るため、観察能力や一人ひとりの体調のヒアリングなども含めて、看護師としての能力を発揮できる職場だと思う方が多いようです。

また、看護師としての業務以外にも、介護老人保険施設で働いている他の職種、理学療法士、作業療法士、健康運動指導士、介護職員などの人たちと連携しながら入所者のリハビリテーションをサポートするという事も重要になります。入所者も入院生活中からずっとリハビリを行っていて、リハビリに対して疲れてしまっている入所者もいらっしゃいます。そういった方の精神面のケア(メンタルケア)を行うということも、看護師としても大切な仕事になります。そのため、入所者一人ひとりの状況を常に把握し、入所者に寄り添った看護を行うためにもコミュニケーションも必要となります。

介護老人保健施設の看護師のメリット

  • 基本的には緊急対応が少ないため定時で上がりやすい。
  • 患者さん一人ひとりに対して、時間をかけてじっくりと向き合う事ができる。
  • 看護職では経験できない、介護職の経験も積むことが出来る。
  • 医師が施設に常駐しているため、看護師の負担が少なく済む。

など、大きなメリットの自分のペースに合った仕事が出来る事以外にも、病院勤務では経験出来ない介護の経験も積むことが出来るため、ママさん看護師に近年人気が出てきています。しかし、メリットがあればデメリットもあります。

介護老人保健施設の看護師のデメリット

  • 看護業務が少ないため、看護師としての成長はそこまで見込めない
  • 介護士など、病院では接することのない職種と一緒に仕事を行うため、人間関係に悩むことも
  • 看護師の人数が病院と比べると断然少ないため、看護師一人ひとりの責任は大きい

など、介護老人保健施設ならではのデメリットも少なからずあります。介護老人保健施設(老健)への転職を考えている看護師のみなさんは、介護老人保健施設(老健)のメリット・デメリットは事前に把握することが大切です。

介護老人保健施設での看護師としての仕事内容って?

介護老人保健施設での看護師として行う主な業務としては以下になります。

  • バイタルチェック
  • じょくそうケア
  • 薬塗布
  • 服薬管理
  • 口腔ケア など。

また、施設によって看護師と介護職の業務の切り分けもかなり違ってくるため、施設によっては看護師も積極的に介護の業務を行うところもあります。逆に、看護師と介護士の業務内容がしっかりとわけられているため、看護師として働きやすい介護老人保健施設(老健)もありますので、事前にどういった勤務内容になるのかを確認することが大切になります。

介護老人保健施設(老健)の各施設毎に求められる看護師としての仕事内容はかなり異なってきますので、気になる介護老人保健施設(老健)の求人がありましたら、利用している看護師の転職サービス会社などに相談し、詳しく業務内容を確認されることをおすすめします。

関連記事