女性看護師 愛知県内の病院復職支援

 院内保育所の設置や復職研修の実施で、女性が出産後も看護師を続けられるよう、県内の病院で、女性の看護師の離職を防ぎ、復職を支援する動きが本格化している。(吉富萌子)

 日本看護協会の調査によると、2012年度の県内の常勤看護師の離職率は12・2%と、全国平均11・0%を上回った。県医務国保課は、結婚や出産などを契機に退職する人は年間7000人超と推定、今年は1587人の看護職員が不足すると見込んでいる。

 県がんセンター中央病院(名古屋市千種区)は4月、県立病院では初めてとなる院内保育所「キッズルーム バンビ」を開所した。日の光が窓から差し込み、壁にはクマなどの絵が張られた部屋で、保育士と乳幼児が笑顔で遊ぶ。

 平道朱里ちゃん(1歳6か月)は同病院の看護師、平道愛さん(34)の育休明けに伴い、4月1日から入所。平道さんは瀬戸市の保育所に預けていた長男(5)が発病時にすぐに駆けつけられなかった経験から、入所を決めた。「昼食もアレルギー対応をしてもらえ、病気になりがちの幼い時期に、すぐ駆けつけられる安心感を持って仕事ができることは大きい」と話す。

 日進市の愛知国際病院では、2007年から就学時までの保育手当に加えて、子どもの発病にも気兼ねなく休めるように人員に余裕ある体制を敷き、有給の看護休暇を設定。夜勤は軽減も認める一方で、夜勤希望者には夜勤支援手当も付けている。高井望事務部長は「看護師確保に頭を痛めた時、働きたい状況の整備を考えた。今は新規採用でも復職でも優秀な人が集まって来る」と話す。

 県によると、昨年4月現在、県内の325病院のうち、保育所があるのは約100。県はがんセンターの保育所の利用状況を検証し、残る三つの県立病院にも広げたい考えだ。

 また、過去10年間で550人超の復職を後押ししたのが、県看護研修センター(名古屋市昭和区)などで無料で行う復職研修「カムバック研修」だ。「ブランクが大きい」「機械の変化についていけるか不安」などの復職をためらう理由を分析し、注射などの基本から最近の医療技術までを一通り学ぶ内容にした。これまで1170人が受講した。講義を担当した看護師は「基本を再確認し、今の医療看護の知識・技術を伝え、強い不安を自信に変えてもらうように心がける」と話す。

(参照サイト:yomiuri online)

追記コメント|看護師の転職・復職サポート!ナース.jp

ママさん看護師が安心して働ける環境はまだまだという感じです。
現場経験も豊富なママさん看護師が本格的に現場に復帰できない限り、慢性的な看護師不足は解消されないのでは?
少子化問題という看護師不足の問題といい、政府の対応の遅さはかなり問題です。

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