新卒1年目の看護師でお礼奉公(奨学金制度)での転職

奨学金制度

新卒1年目の看護師でお礼奉公(奨学金制度)中で辞められる?

新卒1年目・2年目・3年目の看護師で奨学金制度(お礼奉公)で決められた勤務期間中に病院の転職を考えている人は多いのではないでしょうか。

しかし、奨学金制度を利用する際に、契約として勤務期間を定められているので、勤務期間を満了しない内に病院を辞めてしまうと、肩代わりしてもらっていたお金が違約金として請求されるのが怖いと心配して、なかなか辞められない

という悩みをよく訊きます。

お礼奉公中で病院をやめても問題ないのでしょうか。このページでは、奨学金制度を利用した新人看護師1年目・2年目・3年目の方向けに転職情報をまとめました。

お礼奉公(看護師の奨学金制度)の問題点とは?

まず、よく問題として挙げられるお礼奉公の特徴をまとめてみました。

お礼奉公とは、主に、准看護師が勤務している病院から奨学金を受け取りつつ、正看護師の資格を取得するために、働きながら看護学校に通い、正看護師の資格を得た後、勤務先の病院で数年間の勤務を強要されることをこのページでは指します。

もし、上記の強要されている期間内に病院を辞めることになった場合、奨学金の即時での一括返済を求められたり、受け取った奨学金に加えて、違約金を上乗せされた金額を請求される事が大きな問題となっています。

ここで確認しておきたいのは、契約内容です。

新人看護師がお礼奉公中に辞める際の注意点

まずは、自分の契約内容をもう一度確認しましょう。注意するのは2点

  • 返還額の査定方法
  • 違約金の有無

最初に、返還額の査定方法の確認ですが、契約によっては、定められた勤務期間内に辞めても、働いていた期間を規定の勤務期間から差し引いて、残りの期間分の返済額のみを請求するというものもあります。例えば、一年間努めると一年分の返済額を減らしてくれる、もしくは月単位で返済額を減らしてくれる場合もあります。

そして次に、定められた勤務期間中に病院を退職した場合に違約金が発生するのかどうか。お礼奉公中に病院を、辞める際は必ず、自分の奨学金制度がどのような契約になっているのかを確認するようにしましょう。

お礼奉公中に病院を、辞めること自体は問題ありません

難しい話になりますが、お礼奉公の規約で数年間勤務を強制することは、憲法22条違反(職業選択の自由に違反する)しますし、過去の判例を見ても、お礼奉公中に病院を辞めることに対して契約での拘束力はないと、認められています。

そのため、お礼奉公中に病院を辞めることに自体は病院は引き止めることは出来ません。問題なのは、奨学金を一括で返済しなければならない場合のみです。

奨学金の一括返済を立て替えてくれる病院があります

こうした、お礼奉公中に転職を希望している看護師さん向けに、数はそこまで多くはありませんが、あなたの代わりに奨学金を立て替えて一括返済してくれる病院があります。

他の病院からしてみれば、この制度はお礼奉公中の看護師を引き抜くことになるので公には募集はしていません。奨学金の立て替えをしてくれる病院の求人はほとんどが、看護師の求人情報会社で非公開求人として扱われています。どのような求人があるのかは実際に、看護師の求人会社に登録して、相談してみることをおすすめします。

せっかくの看護師人生、悔いのないスタートを切るようにしましょう。

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