夜勤専従看護師のメリットとデメリット

夜勤専従の看護師のイメージ

皆さん、夜勤=看護師というイメージを皆さん持っている方が多いのではないでしょうか。実際に、看護師の求人でよく夜勤専従の求人を見かけることも多いですよね。

実は、求人が多い理由は、夜勤専従の求人が多いという訳ではなく、夜勤専従の勤務条件に合う看護師が少ないのが一番の理由です。

一般的に夜勤専従と訊くと、どうしても『夜勤=身体がキツイと』いうイメージがつきまとい敬遠しがちです。しかし、実際は夜勤専従は全くの逆で、むしろ『2交代制よりも身体がラク』と言う方も少なくありません。

というのも、病棟勤務で、2交替・3交替の勤務の場合は、日勤と夜勤を変則的に行わないといけないのですが、夜勤専従として働くようになると、完全に身体が夜型に変わります。そのため、通常の日勤・夜勤の変則的な働き方よりも、身体のリズムが安定し、ラクに感じるようになります。

夜勤専従看護師のメリットって?

夜勤専従の一番のメリットはやはり夜勤手当などの給与面です。通常の仕事よりも夜勤をやると夜勤手当が大きいから給与が高くなるのも看護師さんならでは。夜勤専従のパートの場合でも、一晩の勤務ですと一般的な条件で2万5000円~3万円程度貰うことができます。効率よく働きたい人にはやはり魅力的な給与ですね。

人によってはデメリットも?

夜勤のため、一回の勤務が14時間を超える長丁場になりますし、完全に昼夜が逆転する生活スタイルになるなど、通常の勤務とはかなり異なります。慣れてしまえば、問題ないという意見が多いようですが、やはり慣れるまではどうしても時間がかかるようです。また、一回の勤務時間も長い傾向にあるため、体力的に自信がないと続けられないという意見をよく聞きます。

夜勤専従を希望する看護師さんが実際に働き始めてからこんなはずでは!?となる前に、夜勤専従についてもう少し解説をします。

夜勤専従の勤務体系・勤務時間について

夜勤専従は夜勤勤務にのみ従事する働き方の事です。雇用形態は特に常勤・非常勤、パートタイム・アルバイトなど問いません。診療報酬の入院基本料算定要件で夜勤専従者の月間の夜勤時間数の上限は144時間が上限と定められています。

夜勤専従者に限らず診療報酬算定ルールでは、看護人員配置に換算される「看護時間数」「夜勤時間数」は、勤務中の休憩時間も含んで計算します。

例えば・・・

1回16時間の夜勤の間で合計で2時間の休憩があったパターン

月9回の夜勤で夜勤時間数は16時間×9回=144時間となり診療報酬算定ルールの上限に達します。
※夜勤専従勤務時間のうち、休憩時間が毎回2時間ずつあるの×9回=18時間となり、実際の労働時間は144時間-18時間=126時間となります。

非常勤での夜勤専従

非常勤の場合、一回の手当の相場は一般的な条件でも一晩の勤務で2万5000円~3万円程度東京都内であれば3万円~3万5000円と高めの手当がつきます。

非常勤の場合に注意したいのは、勤務できる回数です。病院によって条件は変わってきますが、毎月空いた日に都合よく勤務をいれるなどは難しくなります。

月1~2回の勤務で入っても、その時々の病院の状況の把握に時間がかかり、スムーズに仕事ができなくなるため、最低でも月に4回、つまり毎週勤務できる方が望まれます。

もし、毎月定期的な勤務がムズカシイという場合は、看護師の派遣サービスに登録するという事も選択肢の一つとして考えられます。通常の勤務のシフトで空いた日のみ不定期に夜勤専従で働きたいという場合は、派遣会社に登録しておくといいでしょう。空いた時間を効率よく活用することができます。

夜勤専従看護師の求人について

通常、夜勤が出来る看護師は常に不足しています。というのも、病院側は『夜勤72時間ルール』を順守するために夜勤が可能な看護師の人員を増やす必要があるためです。しかし、夜勤専従が可能な看護師の人数は足りない病院がほとんどです。

そのため、夜勤が出来る看護師の人数に限りがあるため、夜勤では最低人数の看護師しか勤務しておらず、一人ひとりがそれぞれの判断ができる事を求められます。

つまり、夜勤専従で採用されるには、即戦力として一人前に動けるスキルを持っている看護師が好まれます。看護師3年目、4年目以上くらいの経験がある方が、採用されやすい傾向にあります。もちろん、体力的にメリットがある経験の浅い看護師にもチャンスは多分にあります。応募前に諦めずに、まずは、具体的にどういう勤務体系になるのかを病院に確認しましょう。

夜勤専従看護師の志望動機・例文

夜勤専従看護師を志望する際の志望動機は皆さん悩まれると思います。

というのも、夜勤専従は夜勤に働くということで、通常の常勤の看護師の内科や外科などの専門性が必要とされる求人ではありませんので、何をウリにすればいいのかが明確にしにくいのです。

なぜ、夜勤での勤務を希望しているのかを伝えられればいい

夜勤専従の志望動機としては、難しく考えることはありません。常勤では勤務できない理由を明確に伝えられればいいんです。

もし、二交代制、三交代制で身体のリズムを壊したので、常に夜勤で働き身体のリズムを保てるのが魅力であればその旨を書いておけばいいのです。

また、日勤で働けない明確な理由があるようでしたらその理由をしっかり伝えられればいいでしょう。

また、夜勤勤務はどうしても長時間勤務になりやすいので、身体を壊しにくい・体力には自信があるなどの身体面に自信があるようでしたら志望動機にも盛り込むようにしましょう。