看護、助産師「辞めたい」75% 愛知県内調査

 愛知県内の医療機関で働いている看護師と助産師の中で、仕事を辞めたいと「いつも思う」「ときどき思う」との回答が合わせて75・9%に上ったことが、県医療介護福祉労働組合連合会(医労連)が実施した労働実態調査で分かった。医労連は「医療現場は人手不足で仕事が過密になっており、仕事への意欲の低下も招いている」と話している。

◆きつい、休めない…

 仕事を辞めたいと思うかとの問いに「いつも思う」が18・2%、「ときどき思う」が57・7%。「思わない」は16・0%、「分からない」は6・3%だった。
 辞めたいと思う理由(複数回答)を尋ねたところ、「人手不足で仕事がきつい」が47・3%でトップ。「思うように休暇が取れない」(39・5%)、「夜勤がつらい」(33・0%)、「賃金が安い」(31・8%)が続き、労働状況への不満が上位を占めた。

 二〇一〇年四月以降に妊娠した人を対象にした妊娠・出産の状況(複数回答)の問いには、流産が10・3%、切迫流産が25・5%で、早産も4・9%。夜勤日数が増えるほど流産の割合が高かった。
 妊娠しても夜勤の免除を受けられなかった人は四割に上っており、医労連は「人手不足が深刻で、妊婦なのに夜勤を続けざるを得ない状況がある」と早急な改善を訴える。

 過去三年間でミスやミスを起こしそうになったことがあるかとの質問には、86・8%が「ある」と回答。ミスが起きる理由(複数回答)では「慢性的な人手不足による忙しさ」が82・0%に上り、「看護の知識や技術の未熟さ」(34・1%)を引き離した。

 疲労に関する質問では「疲れが翌日に残ることが多い」(51・2%)、「休日でも回復せず、いつも疲れている」(19・4%)など。一年前に比べ、仕事量が変化したかどうかについても「増えた」が63・2%だった。
 医労連は「患者の高齢化や、認知症患者の増加で対応に追われるケースが増え、業務量がさらに増える傾向にある」と指摘している。

 調査は昨年九~十月に実施し、二千五百八十六人から回答を得た。

(参照サイト:中日新聞

追記コメント|看護師の転職・復職サポート!ナース.jp

仕事のきつさがそのまま看護師さんの流産に繋がっているというのは切実な問題。
男性の看護師さんが増えてきたとは言え、以前と女性の数が多い看護師の世界。女性が結婚・出産・子育てまでが安心して出来る環境作りが急務です。

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